このページでは、日本各地に伝わる物の怪に纏わる物産を、物の怪観光が誇る物怪博物館コレクションの中から毎回一点づつ紹介してゆきます。 |



山形県の上山市では毎年旧正月の折に、カセ鳥と謂う奇習が行われる。ケンダイという藁箕を被った人が「カッカッカー商売繁盛、火の用心」等と唱えながら町を練り歩く一風変わった民俗行事である。その姿は傘お化けや水木しげる氏の描く妖怪「倉ぼっこ」のようでもあり大変面白い。人々は各家を廻って来たカセ鳥に水を掛けて囃したてる。カセ鳥は元々ナマハゲやアマメハギ等と同じ、小正月に各地にやって来る来訪神の一種だと謂われている。カセには「火勢」や「稼」の字が当てられ、火防や商売繁盛(水を掛けることから、特に水商売の人が願をかけるらしい)の願いがこめられているという。300年を超える歴史を持つ、この民俗行事は一時廃絶していたものの、地元の有志の力で復活、現在は上山を代表する行事の一つとなっている。このカセ鳥の郷土玩具が上山市の和紙面ショップ六幸で販売されている。これは張り子作家・木村蔵六氏の制作している全長9センチ程の張り子の人形と豆面で、ユーモラスな形体と優しい表情が印象的である。和紙の風合いを生かした素朴な雰囲気は、カセ鳥という伝統的な民俗行事とピッタリとマッチしている。素朴さを残しつつも作りは非常に丁寧で、確かな筆致で描き出される愛らしい人形の表情からは、行事の持つ楽しさが伝わってくるようである。また手書き文字を生かした解説カードはコメントも様々で、購入する際のちょっとした楽しみにもなりそうである。氏は他にも多数の面や人形を手掛けているので、興味のある方は是非ショップの方に問い合わせて戴きたい。カセ鳥人形1000円、カセ鳥豆面800円也。
<問い合わせ先> 和紙面ショップ六幸 023-672-3979
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