このページでは、日本各地に伝わる物の怪に纏わる物産を、物の怪観光が誇る物怪博物館コレクションの中から毎回一点づつ紹介してゆきます。 |



北海道のお土産といえば木彫りの熊。それと並ぶくらい有名なのがこのコロポックルである。木彫りはアイヌ民族に伝わる伝統的な技術だが、熊の彫り物が作られるようになったのは意外にもそう古い話ではない。畑野栄三氏著、「全国郷土玩具ガイド」によると、元尾張家侯爵で生物学研究所を開設していた徳川義親(とくがわよしちか)が、大正10年〜11年にかけて視察したヨーロッパの農村より持ち帰った木彫りの熊を、北海道胆振国(現山越郡)八雲町の農民達に伝えたのが始まりなのだそうである。記念すべき木彫りの熊の第一号は、大正13年3月に八雲小学校で開催された「第一回農村美術工芸品評会」に、酪農家・伊藤政雄氏が出品した物だと謂う。徳川家奨励のもと、どんどん盛んになって行った木彫りの熊は、やがて道内各地で制作、販売されるようになり、全国でも知られるようになる。近年になって、アイヌの守護神でもあるシマフクロウや、蕗の下に住むと謂われる小人・コロポックル等、アイヌ伝説に登場する神や精霊が彫られるようになり、北海道を訪れた観光客のお土産として、人気を集めるようになった。コロポックルは男女対でセットになっており、民俗衣装や顔の入れ墨等、独特の装飾が彫り込まれている。大きさは大小様々。彫り込む深さによって、彫り色に極端な変化が表れる「槐 (えんじゅ) 」の物や、表面に鮮やかな彩色が施された物等、素材も、仕上がりも作家により異なるので、あれこれ手にとってみて、好みで選ぶと良い。コロポックルは姿は見せないが、いつも私達の傍らに居て、本当に困っている時には、そっと力を貸してくれると謂う。是非近くに飾って、彼らの存在を身近に感じて欲しいと思う。価格は素材、大きさにより様々。写真の小さい物で600円、大きい色つきの物は2000円、槐の木を彫った物も2000円也。札幌にて購入。
<参考文献>「全国郷土玩具ガイド 1」 畑野栄三著
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