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このコーナーでは、毎回巷にあふれる様々な商品の中から、その存在自体不思議な物の怪テイストのアイテムをエッセイ風に紹介します。
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ブリキロボットが好きな人なら彼の存在はご存じかと思う。「火星大王」。そのインパクトの強いネーミングと想像力を掻き立てる箱絵に魅せられたオールド・トイファンも多いのではないだろうか。ブリキ玩具としても勿論、火星グッズとしても「火星儀」、名曲「ロックを踊る火星人」と並ぶ逸品であろう。我が社でも「SAVE THE MARS」キャンペーンのマストアイテムとして一押ししている。我が社の所有している物はプラスチックとブリキを併用した比較的新しい物だが、おそらくその歴史は古い物と思われる。その昔、玩具の世界は自由で楽しい雰囲気に満ちあふれていた。怪獣達は玩具工場の職人によって個性豊かにデフォルメされたし、ロボット達には設定にない意味不明の武器が付いたりした。G細胞やミノフスキー粒子が囁かれるようになる以前の話である。火星を闊歩する火星大王なるロボットは、何の為に開発されたのかまったくの謎である。大王というからにはさぞかし偉いのであろう。電池式で、スイッチを入れると風格たっぷりにノッシノッシと歩き出す。しかも暫く歩くと胸の扉を開いてマシンガンをぶっ放すご乱心ぶり。大王様は火星でいったい何をなさっているのだろう。いまや玩具業界は番組自体に影響力を及ぼすようになってきた。玩具を売る為に番組が存在しているといっても過言ではない。特撮番組やアニメは私達の想像を遙かに超えた世界を見せてくれるからこそ、魅力的である。玩具になる事を見こして作られた番組にそんな力があるのだろうか。商品数を増やすために戦隊シリーズでもない単体ヒーローのボディカラーが増えたり、仲間が登場したり…。新しく始まった番組にも予定通り新商品を睨んだ色違いのキャラクターが登場しているようだ。「敵か味方か!?」確か他の番組でもそんな事言っていたぞ。懲りないなぁと思いつつ、火星儀に触れる。今日もこの火星のどこかを大王様は自由気ままに闊歩している事だろう。
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