このコーナーでは、毎回巷にあふれる様々な商品の中から、その存在自体不思議な物の怪テイストのアイテムをエッセイ風に紹介します。



クリスマスにピッタリのグッズという事で、今回登場するのはグレムリンであるグレムリンといえばスティーブン・スピルバーグ、制作・総指揮の大ヒット映画である。正直、公開当時は如何な物かと思っていたが、最近になって今一度見直して見た処、これがなかなかよく出来ていた。スペクターサウンドの名曲「クリスマス」が印象的なオープニング、妙に耳に付くテーマソングも楽しい。ホイト・アクストン演じる発明家の父親もいい味出してた。そしてなんといっても魅力的なのは画面狭しと暴れ回るグレムリン達。どこか憎めないこのキャラクターは西洋ではお馴染みの物の怪である。十八世紀の産業革命頃に誕生したと謂われるこの物の怪は、大変な機械好きで、人類の発明を陰ながら手伝い、我々に技術的な飛躍をもたらせた貢献者でもあると謂う。しかし、その功績に人間達が感謝しなかった為、今度は逆に機械や道具にトラブルを引き起こすようになった。その生い立ちや末路は日本の河童と通ずる処がある。彼らによって引き起こされる機械の故障やトラブルを、西洋では「GE(Gremlin's Effect)」と呼ぶそうだ。(シンラ1995年8月号コラム参考)グレムリン2では彼らの悪戯によって映像が一時中断する一コマがある。家庭用ビデオデッキで鑑賞していた私は、一瞬本当にデッキが故障したのかと思ってしまった。
 さて、そんなグレムリンは魅力的なキャラクター故にグッズも多い。これらは根強い人気で、映画公開から13年経った今も発売され続けている。一般的には愛くるしいキャラクター、ギズモに人気が集中しているが、クリーチャー好きには変化後のモホークも人気がある。ギズモは主に可愛らしいぬいぐるみ、モホークは主にガレージキット等、リアルフィギュアの人気が高い。しかし、今回我が社がお薦めするのは珍しいモホークのぬいぐるみである。あまり知られていないが、どうやらグレムリン2の頃に発売された物らしい。ぬいぐるみのギズモはよく見かけるが、モホークは初めて見たので思わず購入してしまった。ギズモにスケールを合わせてある為、大きめで迫力ある作りだ。あの生々しい感じを、よくぞここまですっきりとしたぬいぐるみにデザインしたものだと感心してしまう。店頭には一般的によく知られているグリーンの物も並べられていたが、美しさではグレータイプがダントツだった。適度なデフォルメ、裁断の巧みさ、配色の素晴らしさ、物が物だけに馬鹿売れする物ではないとは思うが、何故あまり評判にならなかったのか不思議である。残念ながら現在は入手が難しいらしいが、扱うのがナイトメア・グッズでも有名なジュン・プランニングだけに、グレムリン・グッズ自体はきっといつまでも商品化し続けてくれるものと期待している。