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雪女といえば色白で美しい容姿で人を魅了し、その命を奪うとされる物が多いように思われますが、ナマハゲやアマミハギのような年に一度やって来る来訪神のような物もいます。青森県西津軽郡の雪女は毎年正月元日に家にやって来て、卯の日(丁卯や己卯等)に帰ると謂われています。雪女が居る間は一日に三十三石余の稲の花がしぼむというので、卯の日が遅く、雪女が長く居た年は不作なのだそうです。また、子供を抱いた姑獲鳥のような雪女もいます。同じく津軽の雪女は、美しい女性の姿で子供を抱いて現れ、道行く人に子供を預かって欲しいとせがみます。うっかり預かってしまうと、子供はみるみる内に大きくなってしまいます。預からないと雪女に殺されてしまうと謂いますから、声をかけてしまった時点でリーチといった感じですが、ちゃんと回避する方法もあります。弘前のある侍がこの怪に出遭い、子供を預かった際、口に短刀を加え、子供の頭に刃先が触れるようにして抱いた処、大きくはならなかったそうです。他にも女性なら
ば簪を子供の頭に向けて抱くとか、手巾を口にくわえ、片方を長く垂らして抱き、返礼として、雪女の乳房を吸ってやるなんてものもあるそうです。同じような怪は秋田県にも出ます。
やはり子供を預かってしまうと、その重みで雪に埋もれてしまいます。この子供は雪の塊で出来ているそうです。こういった雪女達の中には、姑獲鳥と同じく、大力を授けてくれる物もあるようです。
鳥取県の雪女は一風変わっています。東伯郡小鹿村中津の雪女は白幣を振り、淡雪に乗って現れます。「氷ごせ湯ごせ」といい、水をかければ膨れ、お湯をかければ消えると謂います。
(以上全て千葉幹夫『全国妖怪事典』より)
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